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古墳時代の環境(かんきょう)はどんな感じだったの? 古墳時代の環境(かんきょう)はどんな感じだったの?

古墳時代の環境は、遺跡から掘り出した土の中から見つかる花粉や、屋久島(やくしま)の屋久杉(やくすぎ)のような、とても古くから生えている木の年輪(ねんりん)をみていくことで考えることができます。具体的にいうと、花粉をチェックすることで、当時生えていた植物の種類が分かり、それが暖かい環境で育つものなのか、寒い環境で育つものなのかを考えることができますし、1年ごとに増えていく木の年輪も、暖かい年には幅(はば)が大きく、寒い年には幅が狭くなるので、当時の環境を推測(すいそく)する手がかりになるのです。このような方法で調べていくと、百舌鳥・古市古墳群が作られた5世紀の日本は、今と比べてすずしい気候だったのではないかと言われています。
さらに、気温だけでなく、遺跡から見つかる貝がらや、動物・魚の骨からは、当時、どのような生き物が暮らしていたのかということが分かります。
また、古墳時代には、今の大阪市や東大阪市のあたりには湖があり(河内湖(かわちこ)と言います)、海の広がる範囲(はんい)も、現代よりずっと大きかったようです 。瀬戸内海 (せとないかい)を通って大阪にやってきた人々が最初に目にしたものは、巨大な古墳群だったかもしれません。そして古墳には、今のように木が生えておらず、葺石(ふきいし)がふかれ、埴輪(はにわ)が並べられていたので、とても迫力あるすがたを見せていたと思われます。

  • 年輪の幅と気候の関係を表したグラフ

    年輪の幅と気候の関係を表したグラフ
    (奈良文化財研究所作成の図に加筆)

  • 5世紀の河内湖(かわちこ)の様子

    5世紀の河内湖(かわちこ)の様子

みんなの住んでいるところも、古墳時代には海だったかもしれないね
1500年の間に、地形も変わっていくんだね