百舌鳥・古市古墳群の特徴

巨大古墳群 百舌鳥・古市古墳群

百舌鳥・古市古墳群仁徳天皇陵古墳 古墳は日本列島の各地にみられ、それらの多くは一定のエリア内に群をなして営まれています。
それらは「古墳群」と呼ばれていますが、古墳群の中でも特に大規模な前方後円墳が集中して営まれている大古墳群は大阪や奈良に多くあり、百舌鳥・古市古墳群はその代表です。
百舌鳥・古市古墳群は、巨大な前方後円墳を核として、小規模の円墳、方墳に至るまで、墳形と規模のバラエティー豊かな古墳で構成されています。
特に、この古墳群で見られる
①墳丘の巨大さ
②濠の多重化
③陪塚(ばいちょう)の多数配置は、
古墳築造の最盛期の姿をはっきり表しています。

また、立地にも特徴があり、「百舌鳥エリア」では大阪湾を望む台地上に、「古市エリア」では丘陵や台地上に立地し、古墳の巨大さを引き立てる場所を選んだと考えられています。
さらに、副葬品にも特徴が見られます。
まずひとつに、鉄製品が大量に副葬されていることがあげられます。
特に、「甲冑(かっちゅう)」「鏃(やじり)」「刀剣」「鍬鋤先(くわすきさき)」など同種のものを大量に副葬したという例が多くみられ、当時貴重であった鉄資源を用いて最新技術で作られた鉄製品が大量に副葬されているということは、古墳群の被葬者がいかに大きな力をもっていたかを物語っています。
また、「馬具」「帯金具」などの金銅製品も出土しています。