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もず・ふるいちこふんぐん こどもQ&A(第6回)
古墳を近くで見てみると、その大きさにびっくりしますが、たくさんの木が生えているので、森のように見えますね。
では、古墳の中はどのようになっているのでしょうか。
土を盛ってつくられた古墳の墳丘(ふんきゅう)の中には、遺体(いたい)が納(おさ)められています。
それは、円墳(えんぷん)や方墳(ほうふん)なら墳丘の真ん中に、前方後円墳(ぜんぽうこうえんふん)の場合は後円部にあることが多いです。
この場所は、石をつみあげて壁(かべ)をつくり、上の部分を大きな石でふさいでいて、「石室(せきしつ)」とよばれています。
石室にも流行があり、古墳時代の初めから中ごろまでは竪穴式(たてあなしき)、その後は横穴式(よこあなしき)のものがつくられましたが、百舌鳥・古市古墳群の時代は、竪穴式石室が主流でした。
墳丘の上から穴をほり、その中に棺(ひつぎ、かん)を入れています。
墳丘の横に入口をつくり、中心部にむかって石室が広がっていて、棺は中心部に納(おさ)められています。
入口が墳丘の上か横かというだけでなく、次のような違いがあります。
竪穴式石室は、棺(ひつぎ、かん)を納(おさ)めたあと、大きな石で石室の上の部分をふさぎ、その上に埴輪などを飾ります。
このため、一度ふさげば二度と開けられず、基本的に一人のためにつくられていました。
横穴式石室は、棺を埋(う)めたあとでも、入口をふさいだ石や土を取りのぞけば、何度でも出入りすることができるので、時代を経(へ)て長く使われることが多く、親子だけでなく孫も同じお墓に入ることがあったようです。
百舌鳥・古市古墳群の時代には、血のつながった人たちが一緒に埋められることが多かったようです。
出土した骨の研究からも、お嫁さんは実家のお墓に埋められたことがわかっていて、当時の夫婦は死後わかれわかれだったのではないかといわれています。
「古墳はお墓だよ」といっても、当時と今とでは大きくイメージが違うようですね。
竪穴式石室(雪野山古墳)東近江市教育委員会提供
※転載等の禁止